8つの星の意味
アラスカの旗は金色に輝く8つの星で構成されています。暗い夜空のような青色の背景に、北斗七星と北極星が描かれています。北斗七星はアラスカ固有の熊を象徴するオオグマ座の星郡です。ご存知の通り、北極星を見つけて真北を見つけるための導となります。豆知識ですが、この真北(地形図上の北)と磁北(磁石が指し示す北)は異なっていたりします。Xserver Business
少年は歴史に名を遺す
1927年。旗のデザインを決めるためコンテストが行われました。約700作品の応募があり、この時にアラスカ州のキナイペニンシュラ郡にあるスワードに住む、13歳のベニーベンソン少年のデザインが選ばれたのです。
アラスカがアメリカの州になる30年以上前、アラスカのアメリカ在郷軍人会はアラスカに住む12歳から18歳の子供を対象に領土コンテストを開きました。コンテストで優勝したのはスワードの孤児院で暮らす13歳のアラスカ先住民であるベニーベンソン少年でした。彼のデザインはアラスカの将来を旗を表す為に選ばれたといいます。1867年にロシアからアメリカはアラスカの領土を購入して以来、アラスカの人々は米国旗のみを掲げていました。彼の旗は約700の作品の中から選ばれたのです。他の作品のほとんどは領土印(テリトリアルシール)、真夜中の太陽、オーロラ、ホッキョクグマ、砂金を救う桶(ゴールドパン)が描かれていました。この時選ばれたベニーベンソン少年にはその業績を祝し、1000ドルと刻印が刻まれた時計が授与されました。
彼が孤児院で寝る前に毎晩探していたおなじみの星座を選んでこのデザインを描き、コンテストに提出する際に彼はこんな文言を付けたしました。
「青はアラスカの空とアラスカの花である忘れな草を表しています。北極星はアラスカの未来の州であるアラスカ。それは合衆国の最も北に位置しています。北極星はオオグマ座、その強さを象徴しています」
時を超えたレガシー
彼はその後、大学を卒業し結婚後、二人の娘に恵まれ、コディアックに移り住み、飛行機整備士として暮らしました。
2013年4月11日、アラスカ州議会は彼の生誕百年を祝って、コディアック空港を「コディアック・ベニーベンソン・州空港」と名付けたのです。
旗だけではなく空港にも少年は名を遺したのです。