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特殊部隊

Delta Force デルタフォース アメリカ陸軍特殊部隊



Delta Force デルタフォース

第1特殊部隊デルタ作戦分遣隊(The 1st Special Forces Operational Detachment-Delta (SFOD-D))。通常、デルタフォースと呼ばれる彼らは米国陸軍のエリート特殊作戦部隊です。呼称には他にも、CAG(Combat Applications Group)、ザ・ユニット、ACE(Army Compartmented Element)というものがあります。JSOC内のタスクフォースグリーンの一部として運営されているこの部隊の主な任務は、テロ対策、人質救出、強襲、防衛、重要性の高い偵察目標の特別偵察及び、それ専用の任務を担当する事です。デルタフォースと、海軍の特殊部隊であるデブグルは、米国の主要な特殊部隊としては Tier 1に分類される、最上位の部隊であり、アメリカの司令部が指揮する作戦でもっとも複雑かつ機密性の高い任務を遂行する部隊です。ほとんどのデルタフォースの隊員は米国陸軍の特殊作戦群の特殊部隊グループや第75レンジャー部隊、その他の特殊作戦部隊から選ばれています。

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歴史

1970年代に多発したテロに対応するために、アメリカ合衆国政府はテロ対策部隊の構想を立ち上げ、その計画が現在のデルタフォースの元となりました。

1960年代初頭、すでに軍や政府の主要人物の間ではテロに対抗するための特殊部隊の必要性は説明されてきました。ベトナム戦争のベテラン隊員で、グリーンベレーの士官であったチャーリー・ベックウィズは、マラヤ非常事態(日本ではマレー危機とも言われる)の際にイギリスの特殊部隊である第22SAS連隊にて交換将校を務め、帰国後、彼はSASの様な特殊部隊がアメリカ軍にはない事をもとにして、軍の脆弱性を強調した詳細なリポートを発表しました。

この時期、アメリカでの特殊部隊の作成は大規模な戦争に対応する部隊として焦点を当てたものとなっていましたが、彼は「指揮官ではなく実行者」の必要性を認識していました。ベックウィズは政府の方針に沿った特殊部隊とは別の全く新しい部隊、小規模かつ個々の専門性の能力が高い、テロ対策に特化した特殊部隊の作成を訴えました。

70年代半ば頃からテロの脅威が徐々に増え、ペンタゴンや陸軍の上級指揮官がベックウィズを指名し、新たな部隊を編成しました。ベックウィズは当初、部隊の編成完了に24ヵ月が必要と推定しました。彼のその考えは1976年にイギリスに滞在していた間に知り合った、ジョン・ワッツ准将との会話から来ています。ワッツは彼に戦隊の構築には18ヵ月かかることを伝え、指導者になるには2年かかるとも伝えました。そして同時にこの事については誰にも話さないようにと話しています。ベックウィズは部隊の編成に2年かかることに正当性を持たせるために、他のスタッフと協力して「ロバートレッドフォードペーパー」と呼ばれる原案を起草しました。この原案の中で、デルタには4段階の選択、評価プロセスの必要性を歴史的な前例を踏まえて唱えています。

1977年11月19日にベックウィズとトーマス・ヘンリー大佐によってデルタフォースが設立されました。この間、第5特殊部隊グループ(5th SFG)のボブ”ブラックグローブ”マウンテル大佐はデルタフォースの準備が整うまでの短期間のギャップを埋めるために、ブルーライトと呼ばれる部隊の作成する任務を課されます。デルタフォースの最初の最初のメンバーは希望者より選別され、1978年の初めに選抜試験にかけられました。主に候補者の体力、スタミナ、厳しい状況にも堪えうる意欲、そして精神的な強さを試験するものでした。最初の訓練は1978年4月から9月まで続きました。1979年秋、イランアメリカ大使館人質事件の直前には完全に任務遂行能力があると認定されます。

1979年11月4日、イラクのテヘランにある米国大使館にて53人のアメリカの外交官と市民が人質になる事件が発生しました。デルタフォースは1980年の4月24日と25日の夜間に、イーグル・クロー作戦を実行。大使館から人質を救出する任務を負いました。しかしこの作戦は、ヘリコプターの故障に端を発して瓦解することになります。作戦は中止されました。その後、故障を調査した調査委員会は、予期しなかった天候状況、司令官の間での指揮統制の問題、ヘリコプターと給油タンカー航空機の激突など、当時の操作に関する23の問題を発見しました。また、部隊が補給基地から離れる前に利用可能なヘリコプターの数を8機から5機に減らしたことも問題でした。

この作戦の失敗を機に、アメリカ政府は部隊にさらなる改善が必要であると認識させられることになりました。現在、通称:ナイトストーカーとしても知られる第160特殊作戦航空連隊はこれを機に、航空支援を必要とする特殊作戦の為に新設されました。また、今ではデブグルと知られる海軍の対テロ部隊であるSEAL Team Sixも新設。統合特殊作戦コマンド(通称:JSOC)は、アメリカ様々なテロ対策部隊の指揮の統制を図るために新設されました。

部隊編成

デルタフォースはアメリカ陸軍特殊作戦コマンド(通称:USASOC)の組織下にあるが、管理はJSOCによって行われています。指揮は代々、大佐階級の士官が行います。部隊に関する情報は極秘として分類され、特定の任務またはオペレーションに関する詳細は一般には公開されていません。本部はノースカロライナ州のフォートブラッグに設置されています。

デルタフォースの編成は、その創設に多大な影響を与えた第22SAS連隊に似ています。Army Timesのライターのショーン・ネイラー氏は部隊には、1,000人近い隊員がおり、そのうちの250から300人が攻撃や人質救出の訓練を受けていると述べています。残りの隊員はサポート要員であり、それぞれの分野において非常に高い 専門性を有しています。

ネイラーは彼の著書「Relentless Strike: The Secret History of Joint Special Operations Command」の中で、部隊の構造を詳しく述べています。

部隊構造は以下の通りです。

A戦隊(アサルト)

B戦隊(アサルト)

C戦隊(アサルト)

D戦隊(アサルト)

E戦隊(航空部隊:以前はSEASPRAYとして知られていました)

G戦隊(作戦支援部隊。高度な建策、偵察監視に特化し女性を雇用することで知られる。支援部隊にはWMD,EOD,SIGINT等の専門家や、医療関係者が含まれています)

各アサルト戦隊は3部隊で構成されています。襲撃、監視偵察に特化した2部隊、敵の位置を監視し、目に見えない敵を狙撃する部隊で構成されています。各戦隊は中佐によって指揮され、部隊は少佐によって指揮されています。各部隊にはさらに複数のチームから構成され、各チームは下士官、まちゃは少佐によって率いられています。部隊は軍曹、または上級軍曹までのランクの隊員によって構成されています。

デルタフォースは戦術能力を向上するために、各国の特殊部隊のコミュニティと交流を増やすことも目的に含め、訓練を共に行っています。
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募集

1990年代以降、陸軍はデルタフォースの募集通知を掲示しました。しかし、陸軍は公式に特殊部隊のファクトシートを公開することはありません。募集通知はフォートブラッグの新聞Paraglideにて、デルタフォースに「…」とラベルを付けて行われます。募集は迅速な対応が必要となる特殊部隊での作戦群に堪えうる人材を確保するために様々なスキルを保有する人物が対象になります。

応募者は男性でE-4からE-8の階級を保有する、少なくとも2年半の兵役を済ませた21歳以上である事。十分に高い成績を収めている事。適性試験を受けることがあげられます。

候補となった隊員は空中訓練を受ける資格があるか、また空中訓練への参加を希望するかが確認されます。

士官候補生はO-3大尉またはO-4少佐である必要があります。すべての候補生には「シークレット」レベルのセキュリティクリアランスの資格が付与され、軍法第15条の規定に基づいて、軍法会議で有罪判決を受けていないか、懲戒処分が軍人リストに記載されていないかが確認されます。上記に抵触するものは候補から外されることになります。

2006年6月29日、ウェイン・ダウニング将軍は米国下院にて部隊の70%の隊員が第75レンジャー連隊に所属していたと委員会のセッション中に証言しました。ダウニングはまた、登用に際して一部は直接徴兵されているが、他はデルタフォースに移る前に他の陸軍特殊部隊に所属している者だったと証言しています。

選抜

エリック・ヘイニ―の著書「inside Delta Force」では選抜内容について記されています。選抜試験はまず、腕立て伏せ、腹筋、3.2kmの疾走、武装した上での100mの背泳ぎを含む標準的なテストから始まったと記述されています。その後、18kgのリュックを背負い、29kmの夜間行軍を含む、陸上ナビゲーションコースが始まります。リュックの重量とコースの距離は長くなっていき、各ナビゲーションコース毎に達成時間は徐々に短く設定されていきます。その後フィジカルテストが始まり、20kgのリュックを背負った64kmの行軍が行われました。いつ終了するかはわからず、候補生たちが試験を完了したのは起伏のあるどこともわからない地形だったそうです。彼は記述に、上級士官とNCOのみが設定された制限時間を確認することが出来るとしていましたが、すべての評価と選抜の為のタスクと条件は、。デルタフォースのトレーニング担当士官によって設定されていました。

メンタル面のテストには、多くの心理学的要素を含んでいます。その後、デルタフォースのインストラクター、部隊所属の心理学者、および司令官の前で候補生たちは質問の集中砲火を浴びることになります。候補生を精神的に消耗させる目的で彼らは、そのすべての応答とマンネリズム(人物の独特の癖等のこと)を分析します。部隊の司令官は候補生に合格したかを最終的に伝えます。選抜候補の個人としてデルタフォースに選ばれた場合、その人物は対テロや必要技能に対する技術を学ぶ為、6ヵ月の集中的なトレーニングコースを経験します(通称:OTC)。訓練には、銃器や様々な武器の取り扱いの訓練が含まれます。

元デルタフォースの隊員であるポール・ハウはインタビューで、その離脱率の高さについてコメントしています。彼はそれぞれ120人の応募者からなる2つのクラスの内、12~14人が最終的に選ばれたと語っています。

選抜試験以外にも、デルタフォースにはアメリカ陸軍特殊部隊(SOG)から採用される場合もあります。

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訓練内容(OTC)

エリック・ヘイニ―によると、6ヵ月のトレーニング(OTC)は常に変化しているという事ですが、広く指導される技術は以下の通りになります。

・射撃(Marksmanship)

訓練生は完璧な射撃を修得するまで、近距離で静止したターゲットを狙わずに(エイミングの動作を行わずに)撃ち、その後動くターゲットを撃つ訓練にステップアップしていきます。この射撃スキルを完璧に修得すると、訓練生は射撃場に移され、「敵」が設定された部屋での訓練が始まります。部屋への突入時はまず、一人のみ、次に二人、三人、最後に4人目が突入します。この訓練では様々な技術を習得、発揮。そのスキルが十分だと認められた場合、「敵」に加えて「人質」が部屋に追加されます。

・解体と解除(Demolitions and Breaching)

訓練生は車両や施錠など、様々なタイプの施錠の解除や解体について学びます。高度な解体技術はもちろんの事、一般的な材料で作られる爆弾の作成方法についても学ぶことになります。

・統合スキル(FBI、FAA、およびその他の関連機関から助言を受けての訓練)

訓練生は突撃兵と狙撃兵の役割の仲間と共に射撃場や訓練施設にて、上記の射撃や解体技術を活かしテロ対策の訓練を行います。

想定される状況は様々であり、建物内、航空機、その他にもテロリストや人質の状況を変更して様々な状況に対応出来るように訓練がなされます。

全ての訓練生は、人質の状況と建物の構造を鑑みて、どのように狙撃兵を周りに配置するかを学びます。その状況の中でさらに、組織的にどのようにコミュニケーションをとるのが適切かを学んでいくのです。デルタフォースには特殊な状況にも対応できる狙撃兵が存在します。メンバーの全員はこの訓練を徹底的に積んでいます。

このトレーニング後には、人質は他の訓練生とデルタフォースのメンバーに置き換えられ、実弾での演習が開始されます。この訓練は彼らをテストし、相互間の信頼関係を築くことが目的として知られています。

・諜報活動(Tradecraft)

当初デルタフォースの立ち上げ時、CIAの担当者が諜報活動の訓練を任されたことからもその技術は最高級のものだと伺えます。

訓練生は、デッドドロップ(秘密の受け渡し場所)、短時間での接触方法、収集作業、荷物の積み下ろし、危険信号や安全信号について、監視、また逆監視など、さまざまなスパイ関連の技術を学びます。

・要人保護Executive Protection)

デルタ立ち上げ時、アメリカの国務省の外交安全保障局は要人保護の必要性について言及しています。

そのため、デルタフォースの任務の中には要人保護は非常に重要なタスクの一つとして位置づけられています。

訓練生は、要人保護の観点から複数の車両を防御、または攻撃の手段として使用する方法を学ぶ、高度な運転技術を学ぶことになります。この訓練が終了すると、シークレットサービスとDSSによって確立された要人の保護について学ぶことになります。

・最終試験Culmination Exercise)

上記の訓練が終了後、最終試験が行われます。これまで学習したすべての技術を試すための試験で、実際に適応できるかが確認されます。

戦闘服

アメリカの国防総省はデルタフォースに関する情報を厳しく管理しており、この機密性の非常に高い舞台についての活動内容を公にすることを拒否しています。公になる場合と言えば、隊員に犠牲者が出た場合か、主要な作戦に参加した場合くらいです。デルタフォースの隊員は海外での軍事作戦の任務の際には、非常に多くの柔軟性と自立性を認められています。

身元を隠すために、隊員は滅多に戦闘服を着用することはせず、民間人に扮するため勤務中やプライベートでは至福の場合が多いとされています。戦闘服を着用する場合でも、名前や部隊名、所属についての情報が記載されていません。情報の漏洩、兵士としての身元がばれることを防ぐために、ヘアスタイルや髭など自由に出来る権限を有しています。同様の理由で海軍の特殊部隊であるDEVGRUにも同様の裁量権が付与されています。

 

デルタフォースに割り当てられる作戦群は細かく分類されていますが、一般人がその正確な内容を知ることはほとんど出来ません。しかしながら一部の作戦に関しては公開されており、グレナダ侵攻の際には、表彰を受けています。(Joint Meritorious Unit Award)。その後もアフガニスタンでの作戦群に対して大統領部隊賞を授与するなど功績を称えられています。映画などの対象にも度々用いられる彼らですが、一般人がその装備や活躍を知るのは数年後のモデルとなります。最新の情報は秘匿され、今現在も彼らは世界中で活動を行っているのです。

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出典:Delta Force

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