トヨタ自動車も、本当はFCV(水素自動車)を推進したいものの、
営利企業なので、多くの人にニーズに応えるという形で16種類もの電気自動車のコンセプトを発表しました。
今回は表題の自動車の家電化についてです。
これまでの自動車産業は、
『 ガソリンエンジン 』
を中心とした走ることを主軸に置いた車づくりでした。
なので、
自動車の燃費やパワー、加速性能、旋回性能、制動力、乗り心地といった部分にフォーカスされがちでした。
ただ、ここ近年は、
海外高級自動車メーカーが先行する形で『 エレクトロニクス 』に力を入れるようになっています。
エレクトロニクスとは、、、
・インフォテイメントシステム
・コネクティビティ
・ハイブリッド
・バッテリーEV
・自動運転
などが挙げられます。
そして、技術的なブレイクスルーが起きていることから、
その他の自動車メーカーもこの路線に追随するようになってきています。
わかりやすい例としては、各メーカーの役員人事に現れています。
超有名どころでは、誰もが知っている『 フェラーリ 』です。
昨年9月までは、
『 ルイス・カミッレーリ氏 』がCEOを勤めていましたが、同士の電撃退任に伴い、
『 べメデット・ビーニャ氏 』が新CEOとして現フェラーリを率いています。
同士は、
STマイクロエレクトロニクス社に26年間在籍していたバリバリのエレクトロニクス部門の方です。
そして、管理者クラスにも
・STマイクロエレクトロニクス社
・マイクロソフト社
といった錚々たるエレクトロニクス関連企業から人を引き抜いてきています。
フェラーリなどは、
以前の投稿でも触れていますが、
『 ブランディング重視 』
の戦略をとっていました。
今回の新CEOの選定にあたってフェラーリが悩んだとされているのが、
・ブランディング重視 = グッチ等のハイブランドから人材の獲得
・エレクトロニクス重視 = エレクトロニクス系企業からの人材の獲得
にするかどうかというところでした。
実際にフェラーリが選んだのは後者です。
元々、フェラーリ自体がブランディングとして確固たる地位を築いてはいるものの、
エレクトロニクス重視の人事をとったということは、
『 ブランディングで高くモノを売る < モノの本質的価値を高める 』
方向にシフト仕出したんだろうなと感じます。
モノの質が高まった結果として、モノが高く売れるという状況を作りだそうというフェラーリ側の意図を感じます。
(自動車メーカーとしては健全な発想)
実際にガチガチのスーパーカーメーカーであったフェラーリが、
気がつけば『 最もハイブリッド比率が高いスーパーカーメーカー 』になったことでも意気込みが分かりますね。
フェラーリですらこういった状況なので、
自動車の従来からある動力性能云々よりも、エレクトロニクス分野の技術革新が進むことは明白です。
今後のアフターパーツ系の企業も近い将来、
会社の立ち位置を模索する時代が来るだろうなと感じる今日このごろです。
生き残るのは、
・駆動系(タイヤ、サスペンション)
・バッテリー系
・外装系(洗車、コーティング、ラッピング、メッキパーツ等)
・室内系(メッキ、ウッドパーツ系、シートカバー等)
といったエレクトロニクスにあまり大きく関わらない分野かなと感じます。
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【本日の名言】『 ドラえもん / ドラえもん 』
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どっちも自分が正しいと思ってるよ。
戦争なんてそんなもんだよ。
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戦争しかり、個人のいざこざしかりですが、それぞれに正義があるため、
単純な善悪、白黒では話がつきにくい難しい部分ですね。
結論を出すことも大事ですが、
妥協点を見出し、歩み寄る意識が双方にないことにはいつまでたっても解決しない問題でもあります。
それぞれの正義があるという意識を持ちつつ、
常に落とし所を模索できるだけの余裕を持っていきたいなと思わせる名言でした。