テスラの製造コスト

テスラのIR担当責任者が、
サンフランシスコにて開催されたゴールドマン・サックス技術会議にていくつか重要な情報を公開しました。

ひとつは今後5年間の計画であり、
もっとも重要なのはその中の

『 製造コスト 』

についてです。

テスラは、
この製造コストについて、
今後数年間は『 もっとも重要な指標になる 』と述べいます。

1台を製造するコストは、

・2017年:84,000ドル
・直近四半期:36,000ドル

にまで下がったと言及しています。

そこで思うのが、

『 いったいどうやってテスラはその製造コストを下げたのか 』

という点です。

テスラのIR担当責任者によれば、

『 バッテリーの製造コストの低減ではなく、生産工程の効率化によるもの 』

とのこと。

テスラは、
大きくコストを下げる可能性がある

『 4680バッテリー 』

の導入を開始しています。
(BMW、リマックも同様のバッテリーを生産予定)

しかし、
製造原価の低減はこのバッテリーによるものではないとのこと。

主には、
モデルYの車体やシャーシにメガキャストを導入し、製造工程とパーツ点数を削減したことによると述べています。

更に、
製造を容易にするための効率的な車両設計も行っていると述べています。

こういった事実を鑑みるに、
数年前のテスラ車と現在のテスラ車とでは、
名称や外観が同じであっても、中身が全く異なるものだと考えて良さそうですね。

このテスラIR担当責任者はEVについて以下の様に語っています。

1908年にフォードが開発したT型フォード、1970年代のトヨタ自動車の低コスト生産に続く、自動車生産における3大革命です。

EVの構造は内燃機関とは全く異なるので、
自動車製造における第3の革命が可能になる。

上記の様な考えを持っているようですが、
これはイーロン・マスクCEOが掲げるヴィジョンと同じものです。

テスラでは徹底してこの思想が貫かれていると考えて良さそうです。

なお、
多くの自動車メーカーは、

「 ガソリン車の常識を引きずったEVの設計 』

を行っているとも語っています。

テスラは『 白紙 』から電気自動車の設計を行ったために非常にシンプルな構造を持っています。

その製造方法についても、既存の自動車メーカーとは全く異なる手法を採用しています。

これはすでに、
モデル3製造開始の頃から行われていたものです。

『 全く新しい 』製造方法を実現するための工作機械から設計・製造したために車両の生産が遅れに遅れてしまったのは有名な話です。

それを見た既存自動車メーカーの重役が、

『 少しは自動車産業から学ぶと良い 』

と上から目線にてモノ申していたのが懐かしいですw

そんなテスラですが、
一旦生産が始まってしまえば怒涛の勢いでEV量産を開始します。

瞬く間に年産100万台希望の自動車メーカーになってしまいました。

もはや、
既存自動車メーカーがテスラから学ぶ立場になっている状況。

とうのテスラですが、
まだまだ生産工程において効率化ができると考えており、

『どれだけ多くのクルマを作ることができるか』

を追求する模様。

テスラは、
内装においてはどんどんタッチパネルに操作系が集約を行っており、物理スイッチなどのパーツ点数を削減するためと言われています。

これが、
ひとつの自動車業界におけるトレンドとなっているのは事実です。

ちなみに、
テスラの最初の工場はカリフォルニア州フリーモントのギガファクトリーです。

テスラによれば、
『もはやそこは電気自動車の製造に適した場所ではない』

と語っており、
上海そして新しく竣工したベルリン工場へと生産をシフトするとしています。

更にテスラは、
テキサス州にもギガファクトリーを建設しています。

こちらは、
さらに製造を効率化するためのギガプレスを導入すると言われており、

『これによってコストの限界を突破することができる』

のだそうな。

つまり、
現在の『1台あたり36,000ドル』を大きく下回るコストで電気自動車の製造を行うことが可能になることを意味しています。

テスラは、
生産台数の増加とともにさらなる飛躍を、展望として持っているようです。

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