この1年、以前お伝えしていた Applecarに関する報道を耳にしていません。
そんな中、中国経由にて、
「 発売の可能性はますまず低くなっている」
というコメントがなされています。 これは中国にて、金融や科学技術部門に特化した分析を行うアナリストによる発言です。
現在、「EVに関する情報」は中国がもっとも豊富かつ正確なのかも。
そしてこのアナリストの分析によると、
「Appleが事態を打開させるべく、急速に前進しない限り、今後数年間でアップルのEVが発売される可能性はますます低くなっている」
とのこと。
そこでまずApplecarの歴史を辿ってみます。
2013年には最初の具体的な話が出ており、その頃にはBMW i3をベースにしたクルマになると報じられています。
ただし、その後にこの話が消えてしまい、
「自動運転機能を備えた公共モビリティとして販売される」
というウワサが報じられ、そこからまたしばらくは話が消えてしまうことに。
ただ数年前には、台湾のApple下請け企業から、
「Applecar試作のためのパーツ発注依頼を受けた」
というところから大きく話が動き出していす。
ヒョンデとの提携直前という話が出るも、結果的には、
「交渉決裂」
(株価が大きく上下し、インサイダー取引違反によって多くの逮捕者が出た)
しています。
なお、この交渉決裂の理由は、
「Appleがヒョンデと対等以上の関係を求めたから」
だとされています。
ただし、ヒョンデはAppleを支配下に置きたかったともされています。
要はこの力関係について両者が相入れなかった模様。
(ヒョンデはもともと非常に提携を嫌い、自らがボスであることを好む)
その後、Appleは日産、ホンダ、トヨタ、VWなどと提携の協議を重ねています。
が、いずれも「不発」に終わっており、その理由もやはり、
「Appleがこれらの会社を単なる下請けとして扱おうとしたから」
だとも報じられています。
(アップルの支配的立場によって業務が左右され、得られるメリットが少ない)
そして1年ほど前に報じられたのが、
↓
Appleは完全な自律走行車の開発を断念し、代わりに高度な運転支援システムを搭載した従来型の制御装置を備えたEVを開発するこに専念し、アップルカーの発売時期を2025年から2026年に延期した。
↑
というものです。
ただし、AppleはこのApplecarを開発するため、フォードやランボルギーニから上級エンジニアなど多数の人材を自動車業界から引き抜いています。
さらには、様々な特許も出願済み。
このことから、Applecarのプロジェクトは絵空事ではなくかなり現実に近いということになります。
ただし、いかんせんAppleは自社でクルマを製造する設備を持たず、そのための投資を行うつもりもない模様。
iPadやiPhone、マックブックのように、
「外部に生産を委託する」
意向を持つと言われます。
ただし、いま現在
「Appleの言う通りに生産を行う」
という会社は存在せず、中国の新興EVメーカーですら自社ブランドをもって展開を行うことを選択しています。
(このあたりは中国政府の補助金も関係しているものと思われる)
なので、Appleの言うことを聞いてくれる会社が存在しないというの現状です。
そして今回アナリストが発言した内容に繋がってくるわけですが、
「どこも言うことを聞かないのであれば、言うことを聞くように買収するよりほかはないだろう」
ということになります。
こういった買収は同社にとって現実的ではないかもしれません。
が、現在中国では
「自動車メーカーが淘汰されている」
状況だというので、Appleに「その気」があれば、現在はEV製造業者の買収にはうってつけの時期なのかもと考えたりもします。
Appleの自動車プロジェクトリーダーであるケビン・リンチ氏は、
↓
当初、2025年にレベル5の自律走行車を発売することを推進していたものの、現在はApplecar(iCar)が単に高速道路での自律走行機能を提供するだけのものになる可能性が高い。
↑
というコメントを出しています。
そして、自律走行技術パッケージを支えるのはコードネーム「Denali」と呼ばれるオンボード・コンピューター・システムです。
このシステムは、Apple最高級のMacチップ4つを合わせた処理性能を持っている模様。
カメラ、レーダー、LiDARが搭載され、ホスティングにはアマゾン・ウェブ・サービスを使用した人工知能処理用のクラウドベースのコンポーネントが含まれるという具体的な報道もなされています。
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