中国のEV事情

掲題の通りですが、

『 EV生産台数世界No.1 』

中国は国策として目指しており、
計画に沿って電気自動車の普及を進めています。

そして、
何より凄いのが、EVを作るメーカーがなんと『 300社 』も存在するとのこと。

これまた驚きなのが、
今年4月の報道では『 400社 』あるとされていたので、
半年もたたないうちに『 100社も減った 』ということになります。

そしてこの

『 300社もEVメーカーが存在する 』

状況に対して、
中国の工業・情報技術相は『 あまりに多すぎる 』と指摘しています。

さらに

『 ほとんどの企業が小規模で、散在している 』

とも述べており、

『 市場の役割を十分に活用すべきであり、市場の集中度をさらに高めるために、EV分野での合併や再編の努力を奨励する 』

というコメントを出しています。

事実、
中国政府は主要な生産拠点に資源を集中させながら、
過剰生産能力を抑制するための対策を立案しているといわれています。

さらに、
政府は業界の最低生産能力稼働率を設定する可能性が報じられ、
この要件を満たさない拠点は、

『 余剰生産能力が利用可能になるまで新規プロジェクトを承認することができない 』

ともコメントしています。

一番気になるのは、

なぜ『 ホイホイと300も400もEVメーカーが誕生するのか? 』ということです。

中国では、
何かが流行ると一瞬で皆が同じ方向を向く傾向があり、
直近だと『 シェアバイク(自転車) 』が似たような現象となります。

シェアバイクが流行り始めると、
猫も杓子もシェアバイクを作り始めてしまいました。

しかも、
市場規模を全く考えずに作りまくるので、
結果『 自転車が余りまくって 』誰も乗らないうちに大量に廃棄されたりしています。

さらに中国は投資ブームとなって久しく、誰も彼もが投資先を探しています。

なので、
企業側が『 もっともらしいことを煽って 』投資家から資金を引き出すことが可能になっていました。

その結果、
これまでにも

『 資金を調達し、事業を開始したものの、黒字化しないままに倒産した 』

企業が山ほど出てくることになっています。

中国政府としては、
多くのEVメーカーが『 市場規模を考慮せずに 』EVを生産し、
売れずに廃棄されたりするといった事態を懸念しているのだと推察します。

なので、
中国政府はそうならないように介入を検討しているのかな、と。

こういった

『 政府が私企業の活動に介入する 』

ことは日本だと考えづらく、
しかし欧米はじめ中国では比較的『 よくある 』ケースでもあります。

最近問題となったアリババも政府が介入した例のひとつ。

参考までに、
中国政府は2020年までの5年間に、
消費者の環境対応車購入を促進するため、約330億元(51億ドル)の補助金を支給しており、
多くの省庁は電気自動車メーカーの施設設立を促進するために、手厚い減税などの優遇措置を講じています。

これも『 EVメーカー起業 』を加速化させた要因なのかもしれませんね。

※江蘇省の例
約30社のEVメーカーが立ち上げられ、その多くはすでに倒産しているとのこと。

あと数年のうちに、
中国における自動車メーカー、EVメーカーの勢力図が明確になるかと思われます。

漫画キングダムの様に、
春秋戦国時代やその前の時代など、
それらを経て中華統一がなされる段階を見ているかのような状況だなと感じます。

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【本日の名言】『 森鴎外 / 明治、大正の文豪 』
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人の光を借りて我が光を増さんと欲するなかれ

輝きたいのなら、
自分の努力や成功で輝きなさいと逆説的に伝えている名言ですね。

虎の威を借ったり、
他人の成功を我が事のように自慢してはならぬという戒めでもありますね。

人間だれしも、
勘違いする要素は持っているので、気に留めておくべき言葉ですね。

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