トヨタとVWのパワーバランス

トヨタが26日に、

『2022年11月までの世界販売台数』

を公表し、
VWの販売を上回って3年連続にて首位となるであろうことが明らかになりました。

トヨタの発表によると、
1~11月における世界販売台数は956万台だそうな。

現時点で、
VWグループの742万台(前年比9%減)を214万台上回っています。

VWは、
ここからの逆転がまず不可能だと思われるため、トヨタの『世界販売1位』は確定だと考えてもよいレベルです。

両社は、

『抜きつ抜かれつ』

を繰り返している関係性です。

コロナ禍以降のVWは販売が振るっていません。

2021年の11月までの販売においても9%減を記録しています。

理由は、中国市場におけるロックダウンの影響だとされています。

更には、
VWは中国市場にて世界販売のおよそ40%を賄っています。

つまり、
中国が動かないことによる影響を大きく受けるということになります。
(トヨタが中国市場に占める割合は20%程度)

個人的には、
このVWの中国市場での低迷については今後も長引くだろうと考えています。

その理由は、

『現在の中国市場において、VWに取って代わることができる中国車が多数登場した』

からです。

同社は、
中国市場に早くから進出し、
中国の自動車市場黎明期に先行者利益を得ることでその販売を拡大してきています。

現在は、
中国に自動車メーカーが数百も誕生している状態です。

よって、
その存在意義がおびやかされるのは致し方のないところです。

しかも、
同社の価格帯は『普及層』です。

中国の自動車メーカーの価格帯の多くはVWと同じもしくはそれ以下です。

結果、
VWが中国車に食われてしまうのは当然の成り行きかなと考えます。

これが、

・高級車:ベントレー、ロールスロイス
・スーパーカー:フェラーリ、ランボルギーニ

のようなジャンルであれば、
中国がまだそれらに対抗できるクルマを作ることができないので『安泰』ではありました。

すでに中国車は、

『日常の移動手段』

としてのクルマであれば、
他の国の自動車メーカーよりも安くデザインが良くて機能に優れるクルマをつくることができます。
(中国人の嗜好にマッチしている)

おそらく、
今後もVWにとっての苦境が続くものと思われます。

ちなみに、
この苦境はトヨタにとっても同じですが、
トヨタにおける中国市場のシェアが少ない分だけ影響を受けにくいです。

そして、
これからの時代は、

『エレクトリック』

へと向かいますが、
バッテリーの多くは中国のメーカーが製造しているという事実があります。

よってバッテリーの、

・入手
・価格

においても中国の自動車メーカーが有利な立場にあります。

つまり、
中国の自動車メーカーは、

『より安価で、より大量に』

EVを生産できるため、
今後EVへとシフトしてゆくフォルクスワーゲンは今よりもさらに苦しくなるだろうと推測します。

個人的には、
VWの中国販売はほとんどなくなってしまうんじゃないか疑惑があります。

ちなみに、
メルセデス・ベンツもVW同様に、
世界販売における40%を中国に依存しています。

そして、
EVにおいては中国の自動車メーカーの製品に太刀打ちできない状態となっています。

なお、
トヨタは中国のみならず世界でも、

『EVで出遅れている』

メーカーの一つです。

が、
その出遅れによって皮肉にも、

『EVが売れなくて困る(そもそもEVのラインアップが少ない)』

という状況にに至っていません。

見方を変えれば、

『ほかの欧米自動車メーカーの失敗を見て戦略を練り直すことが可能』

なのかなと考えてみたり。

( ゚д゚)怪我の功名?

ただし、
世界的に見るとEVは成長分野であることに違いありません。

フォルクスワーゲンは2022年に前年比25%増の36万台を販売しています。

逆にトヨタが販売したのは2万台のみだとされています。

トヨタが今後どう動くかによって、
大きく両社のパワーバランスが変化するのは間違いないかと推測します。
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【本日の名言】『 鳥井 信治郎 / サントリー創業者 』

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やってみなはれ。

サントリーホールディングスは、

・ビール
・ウイスキー
・ワイン
・清涼飲料水
・サプリメント

などを製造販売を手がけています。

公式サイトによると、
2021年12月末時点の連結売上収益は2兆2857億円で従業員数は4万275人です。

サントリー創業者の鳥井信治郎氏は、

『日本では無理』

とまで言われたウイスキー製造に挑み、成功させた方です。

その開拓者精神を象徴する言葉として知られるのが、

『やってみなはれ』

という言葉だそうな。

2代目社長の佐治敬三氏から、
とある相談をされた鳥井信治郎氏が、
しばらく考え込んだ後で発したそうです。
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