情報の真偽 エコだと信じていたものが、実はエゴ

「エコだと信じていたものが、実はエコではなかった」

ということが往々にしてあります。

たとえばEV。

製造時にガソリン車よりも多くのCO2を排出します。

また、バッテリーやエレクトリックモーターの製造は地球の資源をも圧迫しています。

そして、これらの充電に必要な電力についても、CO2を発生する石化燃料を使用する火力発電に依存せなばならないというのはよく知られている話です。

そして今回、話題となっているのが、

「ヴィーガンレザーは実に環境に優しくない」

ということです。

これは、高級皮革メーカーであるブリッジ・オブ・ウィアー社が発信したものです。

特に合成素材メーカーが主張するヴィーガンレザーの、

「環境への優しさ」

への疑問から、その素材の透明性を求めた要求文書にて明らかになっています。

このブリッジ・オブ・ウィアー社は、

・マクラーレン
・ジャガー・ランドローバー
・ポールスター
・アストン・マーティン

など、主にに英国のプレミアムカーメーカーに高級レザーを供給していることで知られています。

ブリッジ・オブ・ウィアー社の主張としては、

多くの代替レザーが、

「ヴィーガン」

として販売され、環境に優しいと宣伝されているにもかかわらず、実際には生分解しないプラスチック成分を含んでいると考えている。

フィルク・フリーバーグ研究所による最近の研究結果によれば、代替レザーには実際にプラスチックが含まれている。

そしてプラスチックは化石燃料から作られる複合材料であり、さらにプラスチックは安全かつ効率的に生分解されず、完全にリサイクルすることはできない。

というものです。

要は、一部の代替レザーは、

「環境に優しい」

と謳いつつも石油を使用し、リサイクルも完全にはできないということが明らかになっているわけです。

ブリッジ・オブ・ウィアー社としては、

「代替レザー=エコ」

という、完全に正しいとは言えない認識が先行し、自動車メーカーと消費者が 、

「グリーンウォッシュ」

※グリーンウォッシュとは?
本当は環境に配慮していないにもかかわらず、しているように見せかけて商品やサービスを提供すること

されていることを懸念している模様。

さらには、天然皮革が生態系に負荷をかけているという、一部誤った認識についても懸念している模様。

ちなみに、ここ数年で多くの自動車メーカーが代替レザーへの移行を進めています。

・BMW &ミニ
本牛革を完全にやめてヴィーガン仕様に切り替え。

・テスラ
昨年末、モデルSに対し、30,000ドルにてヴィーガンレザーの内装オプションを発表。

もちろんこういった動きは、

「環境に配慮」

したものですが、BMWやミニの使用するヴィーガンレザーにプラスチックが含まれるかどうかは不明です。

ブリッジ・オブ・ウィアー社は、

「ヴィーガンレザー=善、天然皮革=悪」

だと決めつける風潮にもの申したということになりそうです。

さらにブリッジ・オブ・ウィアー社は、

「ヴィーガンレザーはレザーほど頑丈ではないため、頻繁に交換する必要がある」

ことについても言及しています。

その結果として、

・毎年製造される製品の数が増える
・合成素材の製造には有害な化学物質が使用される

ことから、環境問題を悪化させるとも述べています。

また、やり玉に上げられることが多い天然皮革について。

同社は、本革は食肉産業の副産物であることを強調しています。

皮革のために特別に飼育された牛は、同社の製品に限ってはなく、皮革の生産は二酸化炭素の排出や森林破壊を助長することはないとのこと。

また、再利用することも可能なことについても言及しています。

この内容から推測するに、同社は自社製品の優位性を主張しているわけではなさそうです。

あくまでも、世間一般で見られる誤った認識を解消し、それによって「適切に」製品や素材を消費者や自動車メーカーが選べるようにすること。

そして、素材メーカーに対して、

「素材の原材料や製法に関する透明性」

を求めていると解釈したほうが正しいのかなと考えます。
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【本日の名言】『 田中角栄 / 元内閣総理大臣 』

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約束したら、必ず果たせ。

できない約束はするな。

借りた金は忘れるな。

貸した金は忘れろ。
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