物議をかもすテスラの戦略

テスラはモデルSとモデルXに、

『ヨーク型ステアリングホイール』

を搭載しています。

(Hの様な形をした妙ちくりんなステアリング)

これは当初は『オプション扱い』と言われていたものの、実際には『標準装備』となっています。

これには、多くの人がこれに対しては不満を述べている模様。

今回、テスラが従来通りの円形ステアリングホイールを発売しています。

すると、このステアリングホイールに交換したいという人が殺到した模様。

700ドル(現在の為替レートにて約9万円超)という高価格にもかかわらず、わずか1週間で完売したそうな。

テスラがこのヨーク型ステアリングホイールを採用した理由は明確ではありません。

もっとも有力なものとしては、

『カッコいい』

から。

イーロン・マスクCEOはSFが大好きです。

なので、未来志向のヨーク型ステアリングホイールを採用したのではという説がまことしやかに囁かれているぐらいです。

実用上のメリットは(メーターが見やすくなるという理由を抜きにすれば)皆無に近いですw

駐車時や狭い交差点を抜ける際にはこのヨーク型ステアリングホイールをぐるぐる回す必要があります。

この妙ちくりんステアリングホイールを回転させるのは非常にストレスのかかる作業だと多くのテスラオーナーから寄せられた模様。

よって、今回の『円形ステアリングホイールのオプション販売』はそういった声に対応するものだと言えそうです。

この(テスラ・モデルS/モデルXに採用)ヨーク型ステアリングホイールにつき、一部ではけっこう好評となっているそうな。

なんらかの『心理的なバイアス』が働いているのか?

それとも少数派の声が大きいのか?

実際のところはわかりませんが、

『従来の円形ステアリングホイールよりも優れる』

という意見もあるようです。

一方で『これはない』とする人も少なくはありません。
(もちろんこちらが多数派)

しかしそういった指摘が発生し、そこから議論が生まれたことで話題となったのもまた事実です。

ここからがこの話の本題。

つまり、テスラは

『物議を醸す』

ことを前提にこのヨーク型ステアリングホイールを採用したのだと考えられます。

そして今回、そのダメージコントロールとして円形ステアリングホイールを9万円で販売したとも考えられます。

・話題になったこと
・消費者の声に沿った対応をしたこと
・さらにそれで利益を得たこと(追加オプション)

を考慮すると、ヨーク式ステアリングホイールの採用は、様々な効果を想定した、

『高度な戦略』

であったのかもと考えてみたり。

参考までにBMWは、

『巨大キドニーグリル』

を導入することで大きな批判を浴びました。

その一方で販売が大きく伸びています。

このグリルについては、

『議論にならなければ負け』

という、

『炎上上等』

なBMWの考え方を表したものです。

現代においては、

『凡庸で、なんら人々の注目を浴びない製品』

がもっとも価値のない(批判されるものよりも)製品ということになるのかもしれません。
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【本日の名言】『 孔子 / 哲学者 』

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人を以て言を廃せず。


意味

どんな人の意見でも、よい意見なら採用する。

善くない人だからということで、正しい意見まで採り上げないことはしない。

誰が言ったかは重要ではない。
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