日本の衰退の根幹※続編

前回は、

日本:不健全な赤字
米国:健全な赤字

という傾向が顕著に現れており、
それが日本企業の成長を妨げていたりもするというお話でした。

投資家もそうであれば、金融機関も同様の傾向にあります。

要は『 日和った 』感じになりつつあるということです。

新しい事業には失敗のリスクが勿論あります。

ですが、

『 先行投資なくして成長なし 』

が資本主義の原則でもあります。

1990年のバブル崩壊以降、
日本の金融機関はリスクを取らなくなってきています。

持たざる者には見向きもせず、持てる者にしか貸さないという状況です。

また、
バブル崩壊やリーマンショック時に金融機関に資金を引き上げられた恐怖もあり、
企業も『 リスク恐怖症 』に陥ってしまい、手元に資金を溜め込む傾向になっています。
(内部留保の増大という意味)

つまり、目の前に好機が訪れても動こうとしないということですね。

昨日の投稿の冒頭で述べた楽天の動きは、
従来型の日本企業の様な動きではありません。

楽天グループそのものは業績が絶好調です。

売上収益=7,936億円(前年同期比+17%)
EC事業 =589億円(前年は21億円の赤字)
金融事業=470億円(前年同期比+15%)

何もしなければ楽天は、

『 営業黒字1000億円超え 』

という好決算になるところでした。

ただし、
楽天の三木谷氏は『 それのどこが面白い? 』とばかりに、
携帯事業に参入し、新たな市場開拓に動き出しました。

ご存知の様に、携帯事業は莫大な資金が必要になります。

大手3キャリアも○○兆円規模での投資を行っています。

そして、
記者会見の際に記者が投げかけた質問が、今の日本を象徴していました。

記者:
携帯事業を軌道に乗せる為に先行投資が必要なのは分かるが、
財務の健全性も重要で、いつまでも赤字を続けるわけにはいかない
リスクとリターンのバランスをどう取るのか?

という質問を投げかけています。

今回の投稿で述べたように、楽天は携帯事業をのぞけば絶好調です。

その勢いを使って、
新たな事業転換に資金を投下しているので、
本来であれば、

『 健全な赤字 』

とアメリカでなら捉えられますが、
日本においては、

『 不健全な赤字 』

という見方をしてしまい、
結果としては、報道等でもネガティブな報道しかされないといった状況です。

これが、

Google、Amazon、Facebook、Appleやテスラモーターズのような、
最先端の巨大企業を生み出すお国柄の違いなのだろうなと感じます。

そういった意味では、
島国根性からもう少し脱却することが大事なのだろうなと感じる今日このごろです。

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【本日の名言】『 エイブラハム・リンカーン / 第16代アメリカ合衆国大統領 』
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40歳を過ぎた人間は、自分の顔に責任を持たなくてはならない。

孔子は40歳で「不惑」と言っています。

40歳にもなると、
自分の顔で仕事を取り、自分の顔で仕事の責任を果たし、後輩や部下を統率していくケースも出てきます。

自分自身に対し、より責任を持つ事ができれば、より良い仕事ができるようになるという名言ですね。

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