サラリーマンは本音でモノが言えるのか by.豊田章男

現トヨタ自動車社長の豊田章男氏が、
社員向けに社内アンケートに答えるという場面がありました。

社長自らが向き合わざるを得なかった、

『 リコール問題 』

でのエピソードを用いながら持論を述べています。

これが、ちょっと面白かったので取り上げさせていただきました。

サラリーマンが本音で物言うことはできるのでしょうか。

いろいろなことが邪魔をして、つい忖度することが多い気がします。

本音ってなんでしょう?

本音は「本当の音」と書きます。

本音と建前と言いますが、
本音は「本当の気持ち」「本当の心」であり、建前は「自分と相手の考えの違いを、不愉快にさせずに伝えるもの」と解釈しています。

建前は嘘かと言われると、
嘘は「事実でないこと、人をだますための事実とは違うこと」です。

社長就任後、
すぐに自分の本当の気持ちに寄り添わざるをえない出来事がありました。

リコール問題でアメリカの公聴会に呼ばれたときです。

そのとき、世間と約束したことが3つあります。

『 逃げない、嘘をつかない、ごまかさない 』

この3つを自分自身に言い聞かせて行きました。

アメリカに着くと、
私が公聴会に出ると決まってからの3週間で、会社としてのシナリオが準備されていて、「日本の本社が悪い」という結論で戦うことになっていました。

しかし、
本社の社長が出席するので、それでは戦えなくなり、私自身が弁護士を前に模擬公聴会をやって、答えていく内容を本番の回答にしていきました。

私の基本方針は「責任者は私」です。

「知っていましたか?」と聞かれ「知りません。

ですが、「責任者は私です」と答えました。

この言葉が出てきたのは、まず「逃げない」。

「トップとして、結果の責任を取る」ことが大事だと思ったからです。

2つ目が「嘘をつかない」。

知らないことは正直に言いました。

もう1つが「ごまかさない」。

嘘をついてなくても、自分の都合のいいように全部を言わない人は多いです。

しかし、世間からはごまかしているととられると思います。

この3つをベースに答えるのが基本方針でした。

私たちは製造業です。

商品はそこに事実があり、嘘をつくことはできません。

販売店であれば、お客様とスタッフ。

仕入先であれば、部品や設備に事実があります。

見ている商品・現場は1つです。

そこにある事実をベースに語ってください。

サラリーマンだから本音を言えないというのは逃げている、ごまかしていると思います。

上司にだけいい顔をして大丈夫でしょうか。

トヨタは、
年間1000万人の新たなお客様に我々の商品であるクルマを使ってもらっています。

トヨタやレクサスブランドのクルマを買ってもらう信頼をみんなでつくり上げています。

(クルマをつくるまでに)組立や溶接などいろいろな作業がありますが、信頼の塊で1つの商品ができています。

市場とお客様に向き合い、商品の真実・事実に迫った会話をしてほしいと思います。

何度か取り上げている豊田章男社長ですが、
言葉に重みがありますし、何より真摯な姿勢というのがよく伝わりますね。

話に真実があると感じるこらこそ、聞き手を魅了するのだろうなと感じる内容でした。

皆さんは、『この人の話は面白い』という人はいますか?

話を聞くからどうという話ではありませんが、心の糧にはなるかなとは思います。

話を咀嚼しながら見ていくと、
見えていなかったことが見えてくるかもしれませんね。
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【本日の名言】『 ニッコロ・マキャベリ / ルネサンス期の思想家 』

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名将と凡将との差は、作戦能力の優劣よりも、責任観念の強弱によることが多い

ルネサンス時代に、すでに豊田章男社長と同じ事を説かれていたのかと驚きましたね。

人の本質は、
今も大昔も変わっていないのだろうなと感じさせる名言でした。
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