歴史的名車廃止の危機

フォルクスワーゲンCEOのトーマス・シェーファー氏が

『 フルモデルチェンジ版の次期ゴルフ(ゴルフ9)はないかもしれない 』

という驚きの発言を行って業界が震撼しました。

フォルクスワーゲン・ゴルフと言えば、

・1974年に誕生
・累計販売台数3500万台以上
・41秒に一台売れている

という大ヒット(ド定番)モデルです。

ゴルフはコンパクトカーの代名詞ともいうべき存在です。

多くの自動車メーカーが

『ゴルフの座を奪う』
『ゴルフにあやかる』

為に、
様々なクルマを投入してきたという歴史も持っています。

よって、
自動車史に残る金字塔といっても過言ではありません。

そこでなぜ

『次期ゴルフの存在が危ういのか』

についてですが、

『 何もかもがユーロ7のせい 』

です。

ユーロ7が導入されると排ガス規制が厳しくなってしまいます。
(今後数年内に導入される見込み)

これに対応させるとなると、
その対応コストが3,000(約40万円)~5,000ユーロ(約68万円)も上がってしまいます。

その為、車両価格が非常に高くなるというリスクを孕んでいます。

そうなると、
ゴルフのように『普及価格帯』のクルマに与えるインパクトは小さくはなく、到底売れない価格となってしまいます。

ちなみに、
このユーロ7への対応コストについてはコンパクトカーであっても高級車であっても大きく変わりありません。

よって価格が低い車であればあるほどこの影響を大きく受けます。

そのため

『コンパクトカーにこの価格を出すのであれば、あと少しお金を出してワンランク上のクルマを買う』

という人や、
中古車に流れる人が増大し、
コンパクトカーに冬の時代をもたらす可能性が出てきています。

そしてもうひとつはEVの開発コストの段階的な低下です。

バッテリー価格は別として、
プラットフォームやソフトウエア開発に投じたコストは販売台数の増加によって吸収されてゆくことになります。

ユーロ7に対応せねばならないガソリン車の比較すると、EVはどんどんコストが下がっていきます。

現時点では、
同クラスのEVとガソリン車とでは価格差が大きい状態です。
(特にコンパクトクラス)

それが、
一定の時点でこれが並ぶ、
もしくは逆転する可能性も否定できず、
もしかするとそれは3〜4年のうちに起こる可能性があります。

実際にルノーも同様のコメントを残しており、

『 ガソリンエンジン搭載のコンパクトカーは存在意義が無くなる 』

としていて、
ステランティス傘下にあるプジョーもコンパクトセグメントに見切りをつけています。

その結果、

『プレミアムブランドへの脱却』

を宣言しているところからも、
これは『間違いなく起こる』規定の事実なのかもしれませんね。

ちなみにここでも

『コンパクトカーと高級車』

とでは事情が異なります。

車体価格に占める電動ユニットのコストは、

・コンパクトカー=比率が高い
・高級車=比率が低い

という差異があります。

なので、
EV開発のコストの影響をより受けやすいのは『コンパクトセグメント』ということになります。

そして追い打ちをかけるのが

『 2035年問題 』

です。

これはEU内において、
2035年にはガソリン車の販売ができなくなるというもの。

ゴルフの場合だと、
現行のゴルフ8は2019年に登場しており、2027〜2028年くらいまで販売される可能性が大。

よって、
ゴルフ9が登場するとなると2028〜2029年くらいになります。

逆算すると、
2035年のタイムリミットまで6〜7年しか寿命がないということになってしまいます。

自動車メーカーとしては

『 6-7年しか販売できない 』

『 その先に何も残さない 』

クルマは、
開発〜販売することをビジネス的に正当化できなくなります。
(様々な観点からもこれは許容できない)

実際に、
アウディはすでにA1とQ2の廃止を決め、
メルセデス・ベンツはコンパクトクラスを削減し、利益を稼ぎやすい高級セグメントへと特化することを決定済みです。
(BMWはまだこういった判断を下していない)

フォルクスワーゲンもまだ

『 ゴルフの廃止 』

を決定したわけではなく、
しかし今後12ヶ月の間になんらかの決定がなされそうです。

個人的には、
ゴルフの名をそのままEVに使用し、
電気自動車として生まれ変わらせればいいのではとも思ったりします。

ただし、
フォルクスワーゲンはエレクトリックブランドとして『ID』を展開しています。

なので、
ゴルフの入り込む余地はありません。

『ディーゼルゲートによる不信感』

を払拭するためにも、
既存イメージとは決別したIDブランドを立ち上げています。

よって、

『内燃機関の象徴』

であるゴルフの名を持ち込むとは考えにくいです。

世界で最も販売されたビートルをあっさりと切り捨てたように、ここはドライな判断にてゴルフを切り捨てる判断を下すのではと考えています。

Every villain had an origin story from WhitePeopleTwitter


お名前.com
—————————————————————————-

【本日の名言】『 アルバート・アインシュタイン / 物理学者 』

—————————————————————————

成功者になろうとするな。

価値ある者になろうとせよ。

※以下の文章はあくまでも個人的な見解です。
※記載内容が正しいと主張するものではありませんのでご注意ください。

『成功』とは誰かの『失敗』の上に成立しています。
(必ず競争原理が働くため)

全員が金持ちや有名人になることはあり得えませんので、競争に勝ったものしか『成功』は得られません。

・弱肉強食
・自然淘汰

の概念のようなものですね。

限られた者しか報われないのであれば、

・自分され良ければ他者はどうでもよい。

という考えに人はなってしまいがちです。

また、
『成功』を目指してどんなに勝ち上がっても、そこにはまた新たな競争者が現れます。

例え『成功』をつかめたとしても、
次は他者から守らなければならないという性質を持つため、『成功』は不安や不信との親和性が高いとも考えています。

『成功』で得られるものは、

・羨望
・名誉
・富
・権力

です。

『成功』とは外部から見た自身、もしくは自身に恩恵を与える外部からの力のことです。

『成功』とは自身を着飾る装飾品のようなものです。

決して自身を指す概念ではありません。

これに対して、

『価値』

とは自身に関する概念です。

『価値のある人間になる』ための競争は全く必要ありません。

『価値のある人間になる』と得られるものは他者からの

・感謝
・信頼
・好意

です。

つまり、自身の内面に対する他者の評価です。

『成功』したとしても、
『価値のある人間』になったとしても、人は周りに集まってきます。

ただし、
『成功』に集まってきた人々は、成功者そのものを見て集まっている訳ではありません。

このように考えていくと、
アインシュタインが言うことはごもっともだなと感じます。

同じ目指すなら、
『価値のある人間』にることのほうが、多くの人にとっては、幸せなことなんじゃないかなぁと感じます。
Xserver Business


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です