イーロン・マスクの戦略

いつもテスラに関するネタが世間を飛び交っています。

テスラの統計を公開するツイッターアカウント、

『@Troy Teslike』

(推測値だが、かなり正確だと言われている)

によると、年末年始に値下げを行った後、テスラの受注残が顕著に増加したとのこと。

【推定受注残高】
・2023年1月15日時点:10万7000台
・2022年12月31日時点:7万4000台

となっており、昨年末比で3万3000台(45%)も増加した模様。

参考までに、

・12月8日時点:16.3万台
・11月30日時点:19万台
・9月末〜10月:30万
・8月末:40万台
・3月〜7月:50万台

という統計が出ており、12月中旬〜下旬は大きく受注残が減少していたということがわかります。

テスラはその理由を公開していないので事実は不明ではあります。

受注残が減ったのは、

・生産能力向上
・受注減少

という両方の側面があるのかもしれません。

テスラは、

・上海
・カリフォルニア
・テキサス
・ベルリン

にギガファクトリー(工場)を持ちます。

その中でも、上海工場の生産能力を大きく向上させた工場責任者は現在テスラの『ナンバー2』に抜擢されていると言われています。

(テスラが生産能力をいかに重要視しているかがを如実に表しています)

他工場においても生産効率の向上に努めており、テスラの生産能力は大きく上昇しています。

なので、現在の10万台という受注残は30日で消化してしまうほどだと言われます。

それはつまり、

『生産能力を引き上げた分の生産量』

を上回る受注を集めてゆかないと工場設備を遊ばせてしまうことにもなります。

そこで昨年末から今年にかけての、

『大幅値下げ』

を実施して受注獲得へと動いたのかもしれません。

その結果、テスラはその思惑通りに、

『生産能力よりも多くの受注を集めることに成功した』

と推測しています。

尚、テスラは価格をこまめに調整することでも有名です。

今回の大量注文を受け、価格引き上げで需要と供給のバランス調整を行う可能性が大です。

逆に価格調整しなければ、不用意に安い価格で車両を売り続けることになります。

本来得るはずだった利益を失うことになりかねません。

実際、イーロン・マスクCEOは、

『第4四半期および2022年通年の決算報告』

を行ったウェブキャストで、

『価格は本当に重要だ』

と述べているほどです。

よって、今後も受注状況に応じて積極的に価格調整するのは間違いないと推測しています。

ただいつかは

『価格をいくら下げても、生産能力を超えるだけの受注が集まらない』

状況がやってくるのかもしれないと考えてみたり。

ただし、イーロン・マスクCEOは、

『そんなことはすでに承知の上』

のはずです。

その対抗策として、先日発表された安価なEVを投入するのだとも思われます。

つまり、

『安く売っても利益の出る体制の構築』

を急いでいるのだろうなと感じます。

※参考
現時点での

・地域別受注残
・各地を担当する工場別の生産能力

から算出した納車待ち期間は以下のとおりです。

(工場によって、どの地域で販売する車両を生産するかは決まっています)

・米国:38,697台(30日間)
・カナダ: 2,774台 (31日)
・欧州:30,246台(35日間)
・中国: 14,258(17日間)
・その他: 21,143(76日間)
合計:107,118台(30日)
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【本日の名言】『 岩崎弥太郎 / 三菱グループ創業者 』

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人間は一生のうち、必ず一度は千載一遇の好機に遭遇するものである。

しかし、凡人はこれを捕えずして逸してしまう。

古語にも『機を知るは、夫れ神か』とある。

機会は雲中に現れる蚊龍のごときもので、たちまち隠れてしまう。

これを捕捉するのには、透徹明敏なる注意と、豪邁なる胆力が必要である

まさに金言ですね。

チャンスをものにできる様にする実力を養う事が重要です。
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