テスラのシェアが米国にて大きく落ち込んでいると報道されて話題になっています。 テスラは2023年1月と2月には『前年比35%増』の販売台数を記録しています。
直前の2022年11月〜12月と比較すると3.7%しか伸びていません。
そしてテスラが値下げによって販売を伸ばしたとのは2023年1月中旬以降です。
これらを考慮すると、
『値下げによって、テスラが主張するほどは販売がさほど増えていない』
可能性があります。
※2023年1月からはEVに対する税制優遇が取り入れられている
実際のところテスラのシェアは、
・2022年1月~2月=72%
・2023年1月~2月=58%
と下落しており、つまりは大きくシェアを落としているということになります。
この理由はひとえに
『競争の激化』
だとされてます。
有識者からは、
↓
テスラはこれまでプレミアムEVとして唯一の存在であった。
が、今では毎月のようにライバルが登場している。
消費者にとって『唯一無二の存在』から『その他大勢の中のひとつ』となってしまった。
↑
という意見が出ている模様。
更には、2022年以降だと『テスラ以外のEV』の新規登録台数は151%増加しています。
(シボレー、フォード、フォルクスワーゲン)
これらが増加した理由は、
・魅力が高い製品が増えたこと
・生産が軌道に乗って納車待ち期間が短くなったこと
・価格が(テスラよりも)安いこと
・テスラにはない訴求力を持つこと
などが理由として挙げらます。
イーロン・マスク氏もこういった現状を憂慮している模様。
テスラの販売が思うように伸びない理由については、
『上がり続ける金利』
だという見解を示しつつ、アメリカでは
『今年に入って5回目』
の値下げを行うなど価格戦略を強化しています。
つまりは、さらなる値下げの必要性を認めているということになります。
こういった値下げ戦略についてはある種の懸念が出てきます。
・値下げには限界がある
・値下げで問題を解決した自動車メーカーはない
・値下げ戦略はテスラのブランド価値を損ないかねない
とも指摘されており、テスラに対しては悲観的な見方が出てきているようです。
ただし、個人的にはテスラに対しては『悲観』していません。
その理由としては、電気自動車とガソリン車では全く事情が異なるからです。
ガソリン車だと市場全体の成長率が非常に低く、『パイの奪い合い』となっています。
要は、どこかが伸びればどこかが縮むことになります。
一方のEV市場だと、これは市場自体がどんどん拡大しています。
仮に他社が伸びても、市場自体に成長余力があるため、自社も伸びる余地が残されていることになります。
※成長市場におへるシェアの考え方と、成熟市場におけるそれとは全く異なる
実際、テスラはシェアを72%から58%に落としながらも135%の成長を示しています。
これはいかにEV市場が急速に拡大しているかを証明しています。
なお、シボレーのEV市場におけるシェアは8.5%、フォードは6.4%にとどまるのみだそう。
さらには
『1車種あたりの販売台数』だとテスラが圧倒的というのも特筆すべき点です。
テスラの各モデルは、
・設計
・パーツ
の共有性が高く、ほかメーカーのように、
『幅広く、あらゆる嗜好を拾うため』
に多品種展開を行っていません。
よって、開発や製造・販売コストが少なくなっており、結果的に利益率が非常に高くなっています。
そして、
・そこで得た利益をもとに値下げを行う
↓
・さらに販売を拡大する
というのがテスラのビジネスモデルであり、ここはほかの自動車メーカーとは全く異なるアプローチとなっています。
※後編に続く
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【本日の名言】『 ラビンドラナート・タゴール / インドの詩人 』
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人間は、空間と時間との領域の中に住むほかに、もう1つ別の住居を持つ。自分の内面の王国の中に
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意味
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現実世界とは別に己の精神世界にもまた自分という存在がいる事を忘れてはいけない。
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