税制優遇とインフラの充実

EV関連の記事が多いですが、決してEVが好きな訳ではなく、
自動車業界そのものが変革期にある為、取り上げています。

さて、
世界で最もEV化が進んでいる国はどこでしょう?

現段階では

『 最もEVの販売比率が高い国 』

はノルウェーです。

ノルウェー政府はガソリン車とディーゼル車の販売終了目標を2025年としています。

他国が2030年代以降に達成することを目指している中では、世界で最も早い時期での達成目標を掲げています。

そして、
今回ノルウェー自動車連盟(NAF)は、
2017年以降のノルウェーにおけるICEエンジン搭載車の販売台数が着実に減少していることを分析しています。

2022年4月に『 ポイントゼロ 』が訪れる可能性があるとコメントしています。

ノルウェーの2021年8月の新車販売台数を見ると、

・完全電気自動車:72%
・ハイブリッド車+プラグインハイブリッド車:20.4%

となっており、合わせると92%という驚異的な数字になっています。

ちなみに、

・ガソリンエンジン車:4.6%
・ディーゼルエンジン車:3.2%

という状況です。

商用のピックアップトラックやスーパーカーのように、
電気自動車やプラグインハイブリッドの選択肢がまだ用意されていないカテゴリーもあります。

なので、
2022年4月にガソリン/ディーゼルエンジン搭載車の販売台数がゼロになるのは非現実的ではあります。

ただし、
2025年までにはガソリン/ディーゼルエンジン搭載車の登録台数が放置しておいても減少していくと考えます。

なので、
公式な禁止措置をとらずとも早々に目標を達成することができそうな勢いです。

2021年1月~8月までにノルウェーで最も売れた50車種のうち、
じつに30車種が電気自動車(ピュアEV)だったと言われています。

その他にも、
14車種がプラグインハイブリッド車、3車種がハイブリッド車、3車種がディーゼル車となっています。

トップ15のうち14台が電気自動車で占められています。

セグメントごとに見てゆくと、

■電気自動車

・テスラ・モデル3:1位(全体でもナンバーワン)

■プラグインハイブリッド車

・トヨタRAV4PHV:1位(全体の2位)

■ハイブリッド車

・トヨタ・カローラハイブリッド:1位(全体の16位)

■ガソリン/ディーゼル車は

・VWティグアン:1位(全体の38位)

ノルウェー自動車連盟(NAF)のトール・エギル・ブラッドランド氏によれば、

『 20年後には、ノルウェーの道路にはガソリン車もディーゼル車もほとんど残っていないだろう 』

とのことです。

要は、
中古車であってもガソリンやディーゼル車が走っていないということになり、
もはやノルウェーでは内燃機関搭載車に乗ることが『 悪 』だと広く認識されている可能性が高いです。

さらに同氏は

『 声を大にして言うのは非常に奇妙な感じがしますが、
車を愛する人、車に関わる仕事をしている人は皆、このことを自分のこととして受け止めなければなりません 』

と述べており、
自動車の輸入業者や修理工場、ガソリンスタンドチェーンに警告を発しています。

かなりの短い期間にて、

『 何十年もかけて構築されてきた 』

ガソリンエンジン車を中心とした産業構造が姿を消すということになると推測しています。

参考までに、
なぜノルウェーの人々がこぞって電気自動車を購入したのかというと、非常に強力な税制上の優遇措置があったからだと言われています。

ノルウェーの充電インフラが他のヨーロッパ諸国に比べて格段に優れていることも理由のひとつです。

これまでに公開された調査では

『 税金が安くなり、充電インフラが整えばEVを買う 』

と答える人も多いので、EVを普及させるにはこの2つが鍵だとも言えるのかもしれません。

そういった意味では、
一企業がEVを普及させることは非常に困難であり、
トヨタ自動車の豊田章男社長が国の支援や理解がない限り、困難なミッションだとコメントしたのもうなずけますね。

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【本日の名言】『 徳川家康 / 天下人、征夷大将軍 』
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およそ人の上に立って下のいさめを聞かざる者の、国を失い、家を破らざるは、古今とも、これなし。

国や政府、企業、小さなコミュニティに至るまで、これはどこでにでも当てはまる内容ですね。

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