EVは地球を救う為ならず

欧州委員会(EU)は2035年までに、

・ディーゼル
・ガソリン
・ハイブリッドエンジン

などの内燃機関を搭載したすべての新車の販売を禁止しようとしています。

つまりあと10年たらずで欧州の自動車メーカーは基本的にEVしか販売できなくなるということを意味します。

多くの業界専門家によれば、この戦略はあまりにも『アグレッシブすぎ』と言われています。

そして、
こういった意見は自動車業界の中でも広がっています。

・トヨタ自動車:豊田章男社長
・ステランティス:カルロス・タバレスCEO

上記の方達はこういった『急激なEVシフト』に以前から警鐘を鳴らしている人々でもあります。

そして今回はルノーCEO、

『ルノーのルカ・デ・メオ氏』

がこういった動きに対して懸念を示しており、

『あまりに急激なEVシフトは環境や社会に悪影響を及ぼす可能性がある』

というコメントを発しています。

つい最近までは、
こういった発言をするやいなや、
株主から『電動化に積極的ではない』と、

・一斉に吊るし上げられて解任に追い込まれる
・環境団体からも訴訟を起こされる

などの反発が強く、
結果として企業の株価が一瞬で暴落していました。

ただし、
現在ではこういった発言が真剣に受け入れられるようになっています。

しかし、
『わずか1〜2年で時代の流れが変わってしまったな』とも感じています。

個人的にはEV肯定派ですが、
急激なEVシフトにはそもそも無理があり、
自動車メーカーや消費者に負担を強いるだけだとも考えています。

なので、
もっと緩やかな移行が望ましいなとも考えています。

ルカ・デ・メオ氏の主張は

『パーソナルモビリティを完全に電気自動車に切り替えるのは、おそらく地球を救うための答えにはならない』

というものです。

意図としては、
EV技術にすべての資金を投入すると、
化石燃料を燃やすエンジンへの投資が断たれます。

そうすると、より汚染度が高まる可能性があるというものです。

ただ、
同氏はいまだ根強いEV信奉者に向けて

『まず言いたいのは、ルノーは明らかにEVに非常に力を入れているということです』

と述べいます。

そして、こうも続けています。

『ルノーは早くからEVに取り組んでおり、EVや水素は、ある用途では良い解決策になると信じています。
しかし、データを見ると、ハイブリッド車を含む内燃機関の販売は、まだピークに達していないことが明らかです。
社会的、財政的、生態学的な観点から、検討すべき課題があるのです』

このほかに個人的に思うのは、
EV製造のために必要な『バッテリー生産』には環境負荷が強くかかるということです。

そして未だEVは『燃える』可能性がガソリン車よりも高いのも事実です。

周囲や当局に負担がかかること、
そして補償金額が巨額になるため保険会社や自動車メーカーに負担がかかることもネックです。

極め付けは、
EVは事故の際の修理コストが高い為、
消費者にとっては保険費用の負担が大きいことも『急ぎすぎないほうが良い』理由となります。

なお、最近だと、
『EV化にもっとも積極的な』自動車メーカーのひとつであるフォルクスワーゲンも

『業界が完全に電気自動車に移行するのは時期尚早』

とコメントしており、
こちらは『インフラがついてこない』という意味合いとなっています。

そして、
他社よりも早くEVに手を付けたBMWも

『すぐに内燃機関を禁止すること』

に否定的な見解を持っており、
オリバー・ツィプセCEOは

『内燃機関搭載車の販売をあまりに早く止めると、BMWやほかのドイツの自動車メーカーに打撃を与え、気候や誰の役にも立たない 』

と断じています。

ちなみに、
ここ最近になって自動車メーカーが『異議』を唱えるようになったのには背景があります。

・EVの開発には思ったよりもコストがかかる
・EVは以外に売れない(販売価格も高い)
・EVの製造原価が上がり続け、想定とは逆の事態が発生している
(バッテリー価格が生産量に比例して安くなるという想定)
・現状だと会社を維持できない

という現実問題が眼前に迫ってきていることが挙げられます。

ただ、
各社ともその『異議』の理由が少しづつ異なるのが面白いなとも思う今日この頃です。

Every villain had an origin story from WhitePeopleTwitter


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【本日の名言】『 サン・テグジュペリ / 作家 』

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計画のない目標は、ただの願い事にすぎない。

あーしたほうがいいよね。
こーしたほうがいいよね。

といった想い(願い)だけで行動しても何ら実現性を持たないです。

じゃあ、ここの詳細は『あーでこーで』

といった形で、
目標や過程といった部分の計画があって、ようやく実験するものです。

社会に生きるうえで大事な要素ですね。
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