2025年までのEV勢力図予想

ブルームバーグが今回

『電気自動車の販売に関する新しいレポート』

を発表しました。

これを見ると

『 予想よりも早くテスラの王座が陥落し、1年半以内にフォルクスワーゲンに抜かれるだろう 』

ということがデータとともに示されています。

この根拠となるものは、
現在すでに欧州市場においてフォルクスワーゲングループ(ポルシェやアウディも含む)が、

『 テスラ:17万台 < VWグループ:31万台 』

となっており、
かつVWグループは2020年に比較しても倍の販売台数を記録して成長基調にあることが挙げられます。

そしてVWグループはまだアメリカ市場において販売が大きくはなく、
しかしここが伸びればワールドワイドでの販売を一気に伸長させることが可能だと予測しているようです。

ブルームバーグの報告では、
2025年までにEVのシェアは現在の6%から15%の上昇するとしています。

そしてこの牽引役は中国と欧州だとしています。
(アメリカ市場は2025年に6%に達するとしている)

ただ、
中国市場においては現地自動車メーカーの存在感が強いだろうとも見られており、
巨大市場である中国での販売台数を反映する形で、2025年時点でのEV販売台数においては、

1位:VWグループ
2位:テスラ
3位:BYD(中国)
4位:フォード
5位:長安汽車
6位:GM
7位:ステランティス
8位:吉利汽車
9位:メルセデス・ベンツ
10位:トヨタ

という予測が出ています。

なお、
4位~8位までは混戦状態です。

そして、
遅れて9位のメルセデス・ベンツ、さらにガクンと落ちて10位のトヨタというのが現状の予測となっています。

トヨタの評価が低いのは、
現在の『 あまりEVに積極的ではない 』姿勢がそのまま出ているのだと思われます。
(昨年末にEV販売計画を引き上げたが、実際には目に見える行動として現れていない)

そしてBMW、ホンダ、日産+ルノー+三菱が完全に蚊帳の外なのが興味深いところでもあります。

また、
ここまでVWグループが販売を伸ばしていたというのは少し意外で、その理由についても謎。

VWグループはテスラを非常に強くライバル視しており、価格・スペック面(コストパフォーマンス)でもこれを越えようとしています。

ペネトレーションプライス(市場貫通価格。数量を販売するために利益度外視で安く売る)を採用していると報じられており、
実際に『 利益が出ていない 』というコメントも発せられているので、もしかすると現在の人気は『 安いから 』という理由なのかもしれません。

ちなみにVWグループのEVにつき、2022年の生産予定分はすでに「受注で埋まっている」とも言われます。

が、
これは各社とも同様であり、とくにサプライチェーン問題に悩まされる現在、『 完売 』は人気をはかる指標としては用いることは難しいとは考えています。

なお、
この報告書はブルームバーグも言及しているとおりに『 現在のデータをもとに推測したもの 』であり、予想外の事態を考慮に入れていないことは要注意。

実際のところ、ここ数年で

・コロナ
・原油高
・戦争
・それらに起因するサプライチェーン問題
・バタフライエフェクト

が発生しており、
これから数年はさらに新しい要因や、既存の問題を原因とする苦境に悩まされる可能性が大いにあります。

そうなったとき、
いかに『 逆境に強いかどうか 』が実際の販売台数に現れるとも思われますが、
VWグループは上述の通り『 EVでは儲かっていない 』ようなので、今後の値上げは大いにありえます。

そして値上げとなると、
VWグループの顧客は一気に離れてしまう可能性があります。
(VWが好きというよりは、割安なEVという理由で購入している人が多いと思われる)

風向きは『 その顧客に値上げ耐性がある 』プレミアムブランドに有利に働く可能性があります。

たとえばテスラは、

『 いかに値上げしても顧客離れが起きない 』

ことで知られています。

似たような例だと、
つい最近『 シャネルの利益が、値上げによって3倍になった 』というものもあります。

顧客の忠誠心が強いブランドはどれだけ値上げしても顧客がついてくるので、

『 不況時ほど強い 』

とは言われますが、
現代の不透明な状況において『 値上げについてこれる顧客を持つ自動車ブランド 』は少ないかもしれません。

ちなみにブルームバーグでは、
フォードだと『 F-150ライトニング 』が成功するだろうと見ています。

これもまた

『 どれだけ値上げしても購入希望者が後を絶たない 』

クルマかもしれません。

ハマーEVもそれに近く、そう考えるとEVはブランニューモデルではなくビッグネームを用いるという手法が正解かもしれません。

Every villain had an origin story from WhitePeopleTwitter


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【本日の名言】『 スティーブ・ジョブズ / Apple創始者 』

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結果の平等はともかく、挑戦する機会というものは誰にでも平等であると強く信じている。

現状にくさって何もしないのか、
奮起してなにかに取り組むのかはその人次第ですよね。

人生、自分で責任もっていきていかんとあかんと言われてる気がする名言でした。
Xserver Business


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