EVの波に乗れていないトヨタとホンダ

日本の自動車メーカーは

『 EV化が遅れている 』

と言われて久しいのが現状です。

それは、
ダイハツやスズキといった国内中心のメーカーだけではなく、
トヨタやホンダのようなグローバルなメーカであっても同様となります。

トヨタの言い分としては

・すべての顧客がEVを求めているわけではない
・カーボンニュートラル達成のためにはEVのみにこだわらない
・ガソリン、ハイブリッドもまだまだ需要がある

というものです。

最新の調査によれば、
そのトヨタ、そしてホンダに見切りをつけ、
多くの顧客がテスラやヒョンデに流れていることも見えてきているそうな。

なので、
EVへの取り組みへの遅れが、
取り返しのつかない結果に繋がりかねないという懸念が大きいのが状況です。

今回の統計は北米にて集計されたものです。

北米ではEVシフトが急激に進んでおり、
新車販売におけるEV販売比率については、2022年は2021年比で2倍以上の5.2%に達しています。

こういった状況を踏まえての話ですが、
トヨタはようやく投入したEV『 bZ4X 』の車輪脱落問題にて大きく販売の機会を逸しています。

ホンダにいたっては、そもそもEVを販売していないという状態です。

トヨタ、ホンダがこういった現状をどう考えているのかはわかりません。

が、
消費者としてはすでにトヨタやホンダに見切りをつけている様子。

2021年10月~2022年9月については、
テスラを購入した顧客のうち、どのメーカーからの買い替えなのかという統計については、

・トヨタ:15%(最多)
・ホンダから:13%

という数字となっており、
トヨタとホンダは顧客のロイヤリティを十分に維持することができなかったという捉え方もできます。

テスラ・モデルYに関してだと、

・アコード
・CR-V
・オデッセイ
・トヨタRAV4
・レクサスRX

からの買い替えが多く、

モデル3だと、

・シビック
・アコード
・CR-V
・トヨタ・カムリ
・RAV4

からの買い替えが多いという結果が出ています。

いずれも、
両社の人気モデルからの買い替えということがわかります。

参考までに、同じくテスラ購入者のうち、メルセデス・ベンツからの移行は6.7%、BMWからの移行は6.2%だといい、これら両ブランドは「EVを持っていたから」顧客の流出を抑えることができた可能性も。

そう考えると、やはりトヨタ、そしてホンダもEVに力を入れてラインアップしておくべきであったとも考えられ、ここは悔やんでも悔みきれないところかもしれません。

なお、
トヨタは今後の競争力を考えた場合、
現在のEV用プラットフォーム『E-TNGA』では勝ち目がないと判断しつつあるといわれています。

要は、
E-TNGAをベースにしたEVの開発をキャンセルし、
あらたに競争力のあるプラットフォームを開発するとも言われています。

ただし、
今から開発して市場へと投入するには2~3年かかるとトヨタが正式にコメントしているので、
その間はこういった『流出』を食い止めることができない状況が続くものと予想されます。

一方のホンダについては、
すでに『 GMとの提携 』によってEVの投入を行う計画を進めていますが、
ホンダは元々、『 純血主義 』の思想が強く、極度に提携を嫌う会社でしたが、
ここにいたっては『背に腹は代えられない』と判断したのだと思われます。

(ここで意地を貫いていたらホンダが消えていた可能性は大)

このトヨタとホンダを尻目に、
シェアを躍進させているのが『 ヒョンデ 』と『 キア 』です。

これまで、
ヒョンデはトヨタやホンダをベンチマークし続けていたものの、なかなか追いつけずにいました。

が、
『 EVシフト 』という自動車業界の大きな転機を利用して事を有利に進めており、

『 100年に一度 』

と言われる変革期を活用できている為、
今後の勢力図やメーカーとしてのポジショニングが変わる可能性を秘めています。

ただし、
まだEVレースは始まったばかりだと考えてよく、
ここからのトヨタとホンダの巻き返しに期待したいと思う今日このごろです。
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【本日の名言】『 エイブラハム・リンカーン / 第16代 アメリカ大統領 』

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