以前、
『 EV化への推進を強力に推し進めている 』
カリフォルニア州にて、
『 EVの充電を控えるよう通達が出た 』
という強烈な矛盾を抱えるニュースはお伝えした通りです。
今回は、
同じくEV先進国の一つであるスイスにて、
『 EVの充電が禁じられる可能性がある 』
との報道がなされています。
これは寒さの厳しい今の季節において、
・暖房に要する電力が優先されること
・ロシアのウクライナ侵攻に際して電力供給に不安が生じている
ことが要因です。
現時点ではまだこの、
『EVの使用制限』
については提案の段階にとどまっており、実際に制限がなされるのは
『 国内の電力供給不足が第3段階（レベル3）にまで深刻化した場合 』
なのだそうな。
ちなみに、
この電力供給不足が『レベル3』に達した場合、
電気自動車については個人使用の場合、絶対に必要な移動
（例）
・職業上の理由
・買い物
・通院
・宗教行事への出席
・裁判所への出席
のみに許可すると草案に記載されています。
『宗教行事』が含まれるのが欧州的だなと感じたり。
ただし、
政府としては『レベル3』に達しない為の対策をいくつか実施しているようです。
①洗濯機のお湯の温度は40度以下
②ブロワー（枯れ葉等を飛ばすもの）の使用禁止
③テラスヒーターの禁止
④チェアリフト（ゴンドラのようなもの）のシートヒーター禁止
⑤動画視聴時は標準画質のみでの閲覧
これを見ても、
日本では今ひとつピンと来ないものもあります。
が、
『動画の視聴』
に関する制限まで出るのはかなり深刻だと感じます。
このままでは、
・ネットの閲覧制限
・回線速度の制限
・スマートフォンなど端末の使用時間制限
も出てくるのではと思ったりもします。
とにかく、
現段階では幸いにもEVに関する充電制限が出ていない状況です。
もしこれがスイスにて実施されれば、
EVに対して『 勧告ではなく強制的に 』充電制限と走行制限がかけられる最初の国となるのだそうな。
欧州では環境に対する意識が非常に高いです。
ただしそれが、
EVの使用制限がなされた場合でも、世論としては
・環境のために仕方ない
となるのか、
・そこまでしてEVに乗らないといけないのか
・EV以外のカーボンフリー達成手段を模索すべきでは
となるのかどうかが個人的には興味があります。
いずれにせよ、
現在世界中で進められるEVシフトについては、
政治家が自身の票を獲得するためのひとつの手段となっています。
個人的には、
それを掲げれば、
『 当選しやすくなるからそう言っているだけ 』
だとも捉えています。
実際にEVを普及させるための政策、
・資源の確保
・充電インフラの拡充
などなど、
この辺りはほぼ進んでおらず、
民間企業任せとなっていることが、そう思う理由の一つになっています。
( ﾟдﾟ )豊田章男社長も政府の無策に怒ってたね
なお、
スイスはエネルギーの大部分を、
『クリーンな水力発電』
でまかなっています。
さらには、
フランスとドイツからも電力を輸入しているそうです。
が、
このニュースを報じたドイツにおいてもかなり電力や資源の不足が深刻になっている模様。
というのも、
ドイツは天然資源についてはロシアからの輸入に依存しています。
暖房や工業製品の生産活動に欠かせない天然ガスの約40％がロシア経由です。
よってドイツでは、
『危機的状況にならないよう』
スイス同様に、
様々な規制が日常生活においてなされているといわれています。
・個人所有のプールをガスや電気で温めることが禁止
・オフィスビルでの暖房温度は19℃まで
ということが実施されており、
さらには電気の価格も急騰しているといるそうです。
こういった状況は、
ドイツ国内の生産活動を停滞させるのみではなく、
・生産価格の上昇
・ドイツ製品の競争力低下
を招く懸念があります。
実際、
フォルクスワーゲングループは
『もはやドイツ国内でEV用バッテリーを生産することは論理的判断ではない』
と述べています。
・北米
・アジア
・北アフリカ
の国々にドイツ国内産業の魅力を奪われかねないと主張しているほどです。
ただ、
現在の状況は一朝一夕に解決するものではなく、
欧州全体、ひいては世界中が『 さらなる寒い冬 』に備える必要があるのかもしれないと感じます。
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鉄は熱いうちに打て
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人は柔軟性のある若いうちに鍛えることが肝心であるという意味ですね。
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